親子を支える里親のかたちを考える

2017年に厚労省の検討会より示された「新しい社会的養育ビジョン」は、「社会的養護」のもとにある子どもだけでなく、全ての子どもを切れ目なく支えていく「社会的養育」へと私たちのまなざしを誘いました。つまり、親と離れて暮らす子どもだけでなく、子どもが親と離ればなれにならないよう予防することに重きを置く道筋が描かれたのです。福岡市における里親養育の実践は、この点において、先進的に取り組んでいます。そのひとつが「里親ショートステイ」です。親子をささえるために、数日~1週間程度、子どもを里親家庭で預かります。さらに、親子を一緒に里親家庭で受け入れてサポートする「親子支援里親」についても、今年度から募集を始めたところです。 

　親子が離ればなれにならないように支える里親養育は、同様に親子をささえている多様な養育資源との関係の中で、そのあり方を見極めていかねばなりません。今回のフォーラムは、今まさに必要とされている「親子を支える里親のかたち」を、多様な観点からみなさんと一緒に議論し、深めていきたいと思います。