「長靴下のピッピ」を生んだリンドグレーンの”ことば”
【テーマ】 文化
こんにちは。
子どもNPOセンター福岡 事務局Uです。
福岡市博物館で、「長靴下のピッピ展」が行われています。(8月25日迄)
お盆休みを利用して、子どものころに夢中で読んだピッピの世界と、再び触れ合うことができました。
作者のアストリッド・リンドグレーンは、児童作家として多くの作品を世に送り出したことで知られています。
彼女は同時に、平和を願い、子どもへの暴力を根絶するための多くの発信を行ってきました。
その一節は、展示のなかでも紹介されています。
「結局、人類が何千年にもわたって戦争をしてきたということは、絶えず暴力に訴えてきたということですから、
わたくしたち人間の本質に何か設計ミスがあるのではないかと、自分自身に問うべきではないでしょうか?(中略)
わたくしは、根本から始めなくてはならないと考えています。子どもたちと一緒になって。」
「子どもが、連帯意識をもつ力を備えた、人を信頼できる、心の温かい人間になるか、あるいは冷酷で破壊的な
一匹狼になるかは、この世界でその子どもを受け入れる人たちが、子どもに愛情がどんなものかを教えるか、
教えずに放っておくかによって決まるのです。
『人は自分が愛する人からのみ学ぶものである。』これは、ゲーテの言葉ですが、きっと真実に違いありません。」
(出典:「暴力は絶対だめ!」アストリッド・リンドグレーン)
どうでしょうか。
彼女のことばの力に触れ、共鳴し、心を揺さぶられるのは私だけではないはずです。
強くてやさしいピッピというキャラクターが、暴力や権威主義をきらい平和を願うリンドグレーンの思いから
生まれたことを知り、子ども時代にこういった物語と出会えることの幸せを思わずにいられません。
リンドグレーンはまた、以下のようなこともいっています(うろ覚えですがすみません)。
「わたしは、わたしのなかの子どもを楽しませるために物語を書いている」
はっとさせられることばです。
このことばこそ、「エンパワメント」ということの神髄を捉えているように思います。
「エンパワメント」とは、なにか新しい力を外からくっつけることではありません。
抑圧や他人との比較など、余計なものをそぎ落として自分の中の内なる声に耳を澄ませ、自身の中にある力を
見出していくこと。
おとなの役割は、それを子ども自身ができるように、子どもの「ために」ではなく、
子どもと「ともに」あることなのではないでしょうか。
——————————————-
▽子どもにやさしいまちづくりネットワークに参加しませんか?
子どもの権利を実現する「子どもにやさしいまち」を目指して情報交換や交流を行う
「子どもにやさしいまちづくりネットワーク」にあなたも参加しませんか。
「子どもにやさしいまちづくりひろば」には、どなたでも気軽に参加できる「こまちひろば」や
会員になって参加できる「テーマ別ひろば」があり、子どもの権利を軸として様々な子ども課題を
捉え、学んだり意見交換したりしています。
ぜひ、ネットワークにつながって、「こどもにやさしいまちづくりひろば」に参加してみては
いかがでしょうか。
【詳細・ご登録はこちらから】
島原手延そうめん・冷や麦のご案内(福岡市里親会からのお願い)
島原手延そうめん・冷や麦のご案内(福岡市里親会からのお願い)
2024.04.26
子ども虐待防止市民フォーラムの開催(福岡市子ども虐待防止活動推進委員会)
子ども虐待防止市民フォーラムの開催(福岡市子ども虐待防止活動推進委員会)
2024.01.09
2022年度 子ども理解を深めるための連続講座 in KURUME
2022年度 子ども理解を深めるための連続講座 in KURUME
2023.01.04
島原手延べそうめん・冷や麦のご案内(福岡市里親会からのお願い)
島原手延べそうめん・冷や麦のご案内(福岡市里親会からのお願い)
2022.07.05